令和9年度 共通テスト対策まとめ

共通テスト英語 必勝戦略と心構え

1. 過去問(本試・追試)の取り扱い

共通テストの過去問(本試・追試)は、大学入試センターが作成した本物の貴重な題材なので、模試や授業で多くの練習問題に取り組み準備が整った後(12月が目安)にまとめて実施するため、安易に手を付けないようにしましょう。

特に現行の問題構成の過去問は2年分(4セット)しかないため、共通テストの直前にしっかりと時間を計って本番を意識して実施するためにとっておく!!

2. 解く順番

🎯 満点狙いの場合

1から8までを順番に!
大学入試センターは、受験生が定められた時間内に様々なタイプの大問を無理なく自然にこなせるように問題構成をデザインしているため、既定の英語力に到達している生徒にとっては順番に解いていくほうが最も効率が良いです。

🔄 その他の場合(必要点数の確保)

共通テスト本番は、社会、国語、英語の順で実施されるため、皆さんの頭の中の言語は日本語で凝り固まっている状態になっています。徐々に脳内の英語の言語野を活発化させるために、1から始め、4までは必ず順番に実施します。

その後は、配点を意識し第8問(17点) → 第7問(16点) → 第5問(16点) → 第6問(12点)の順に解いていきます。最後まで終わらなくても必要点数に到達する可能性を高めるためです。
※過去2回の本試・追試ではこの配点でしたが、変わる可能性はあります。本番で配点が変わっている場合は、配点の高いものから実施します。共通テストなので、配点が高いからと言って極端な難易度の違いはありません。

3. 時間配分

意識すればするほどドツボにはまる!
80分ですべての大問を解き終わるには、1-4を20分以内、5-8を60分以内に終わらせる必要がありますが、これは普段から時間を意識しながら練習問題や模試に取り組むからできるようになるのではなく、英語を英語のまま理解できる能力と効率的な解き方を身に付けることが組み合わさって初めて可能になります。

普段は日々の課題に毎日取り組み、解き方手順を守って練習問題に取り組みつつ、模試の時は自分のペースで落ち着いてゆっくり(=解き方の手順を守る)取り組みましょう。

4. 読解速度

巷で頻繁に言われる速読などという特別なスキルは全く不要です。日本の一般的な高校生の英語のリーディング速度は、1分間に75 wordsという研究結果がすでにあり、大学入試センターはこれをもとに問題を作成しています。

各大問の構成や難易度も考慮すると単純に字数のみでは測れませんが、一般的な高校生が時間内に読み終わることができるように設計されているので、過去の実績をみると6000語から6500語の間に収まっています。(75単語 × 80分 = 6000語 という単純な仕組みです)

したがって、「大切なのは英文を素早く読む力ではなく、英文を素早く理解する力」です。読むスピードは遅くても理解力が高ければ、迷わず選択肢を選べるようになるため、あわてずとも時間内に読み切ることが可能になります。素早く読み進めることは誰にでもできますが、理解度が足りないと間違いを積み重ねながら進み、結果的には大問を二つ三つやり残した生徒よりも点数が低いという悲惨な結果を招きます。

読解問題 ステップ・バイ・ステップ攻略

※SDR125 第7問をベースに、必要な箇所にSD2021の過去問を交えて手順を視覚化しています。

1

タイトル・イラストや状況説明文から内容を推測する

まずはタイトル・イラストを確認。なければ、英文の最初にあるリード文(状況説明)を確認します。一語一句訳す必要はなく、「だいたいこんな話・状況」というキーワードだけ拾います。ワークシートのある大問(5, 7, 8)は、ワークシートでタイトル・イラストを確認し、概要をつかむ。
SDR125 第7問の導入部
You are in English class preparing for a presentation about a story. You have found an interesting story in a magazine and you are taking notes about the story for your presentation.

Title: Sam's School

💡 推測:「サムという人物の学校の話だな」程度の理解で十分です。

2

各設問を読み、A・Bに分類して解答順を決める【最重要】

本文を読む前に設問又はワークシートに目を通し、以下の2種類に分けます。ワークシートのある大問(5, 7, 8)は、設問ではなくワークシートの空所を見ながら下記の作業を実施します。(目安時間:慣れれば30秒)
  • A 問われている内容が明確な設問(具体的な情報を探す問題)
  • B 全体を読まないといけない設問(主張、タイトル、時系列、内容一致)
基準問題(SDR125 第7問)の設問分類
  • B 問1: 5つの出来事を時系列に並べ替える → 後回し
  • A 問2 (空欄36): Age: [ 36 ] → サムの年齢を探す
  • A 問3 (空欄37,38): 友人Johnと両親がどう支援したか → Johnと両親の行動を探す
  • A 問4 (空欄39): サムが電話で喜んだ(delight)理由は? → 「delight」周辺を探す
  • A 問5 (空欄40): サムが「残念(a shame)」と思ったことは? → 「a shame」周辺を探す
補足:特殊なパターンの分類例 (SD2021より)
  • A グラフ問題(SD2021 第6問B 問2)
    選択肢が「グラフのみ」の場合。全体を読み終えてからグラフに戻ると混乱するため、Aに分類し、読み進めながら解答します。
    【選択肢のグラフ例(SD2021 第6問Bより抜粋)】
    Sleep patterns Chart
    💡 解法のポイント:
    このタイプの問題では、まずグラフ内から「Hadza」「Malagasy」「6p.m.」「12a.m.」などの特徴的なキーワード(固有名詞、数字、時間など)を見つけ出します。
    それをヒントにしながら本文を読み進め、キーワードが出現した瞬間に「そのグループの睡眠時間が合っているか」「黒塗りの時間帯が一致するか」をリアルタイムにグラフと照合していくのが最速かつ最も正確なアプローチになります。
  • A 段落ごとの変化(SD2021 第3問B 問1)
    Satoru's feelings... changed in the following order: admiration → closeness...
    感情の変化などは、読み進めながら段落ごとに感情ワードを○で囲って追っていくためAに分類します。
3

「Aの設問」を頭に入れ、復唱できる状態にする

本文を読み始める前に、何を探すかを頭にセットします。ただ漫然と読むのではなく「探し物」を明確にします。これができなければ、段落ごとに設問・選択肢を確認することになり時間がかかる上に語句につられ誤った選択をするはめになります。
【SDR125 第7問の場合、頭に入れる3つのミッション】
① サムの「年齢」はいくつか?
② 友人ジョンと「両親」はサムに何をしてあげたか?
③ サムが「喜んだ(delight)」理由と、「残念(a shame)」と思った内容は何か?
4

本文を読み、「Aの設問」の答えを見つけたら即解答する

不明な単語は無視して自分のペースで読み進めます。探していた情報(キーワード)が出てきたら、その文をしっかり読み取り、語句ではなく内容の一致する選択肢を選んで本文に戻り、根拠に下線を引き設問番号を記載します
SDR125 第7問 での解答実践(ハイライト部分が解答の根拠)
▶ 問2 (Age) の解答根拠
...one day just before graduation at the age of 22...
(中略)
That was 15 years ago.

💡 22歳から15年経過しているので 37歳。よって選択肢の「late 30s」が正解。

▶ 問3 (Johnと両親の支援) の解答根拠
"And I'll help you with all the paperwork for Hiroko's visa," said John, the lawyer.
(中略)
There was enough space in Sam's parents' home for everyone to live together.

💡 Johnは「ビザの書類作成」、両親は「一緒に住む場所を提供」したことが分かります。

▶ 問4 & 問5 (感情の理由) の解答根拠
Sam called Hiroko in Tokyo and told her his idea. To his delight, she agreed.
(中略)
When Sam saw his family together, he thought it was a shame they hadn't thought of doing this earlier.

💡 喜んだのは「妻が提案に同意したから」、残念なのは「もっと早く気付けばよかった(家族の時間を逃した)から」。

5

Aを全て解答した後、残りを最後までじっくり読む。

探す作業が終わったら、残りの文章は「全体のストーリーや筆者の言いたいこと」を把握するためだけに、最後まで落ち着いて通読します。内容一致・時系列には手を付けない!
6

「筆者の主張(結論)」→「タイトル」の順で解答する

これらはBの設問です。主張は「最終段落」に書かれていることが多いです。タイトルは「文章全体を貫く一番短い要約文」を選びます。局所的な情報に騙されないようにしましょう。
SD2021 第6問B 問4(タイトル問題)の解答実践
問4 The best title for this article is [ 43 ].
① Evolution of Human Sleep Quantity
Flexible Sleep Patterns in Humans
③ Sleep Disorders in the Modern Age
④ Sleeping Habits Without Electricity

💡 本文は部族や現代人の睡眠パターンの「多様性・柔軟性」について比較・論じています。④のように一部の段落にしか書かれていない局所的な事実は選びません。

7

「時系列」「内容一致」「事実と意見の区別」を解答する

最後に残ったBの設問を処理します。
特に「時系列の並べ替え」は、頭の中だけで処理せず、本文内で出来事が起こった箇所に選択肢の番号を目立つように記載し、条件の記載されているワークシートに戻り、条件を確認しながら下書きしたのちにマークします。選択肢が並んでいる箇所には条件は記載されていないため。
SDR125 第7問 問1(時系列)の視覚化実践

選択肢の出来事が本文のどこで起きたか、番号を振っていきます。

(パラグラフ3) Sam flew to Tokyo.
(パラグラフ4) Three years after arriving in Japan, he married Hiroko.
(パラグラフ5) Back in Canada, Sam was surprised to see how sick his father was.
(パラグラフ5) "You can use that space for free," offered Mike.

正解の並び順: ④ → ① → ⑤ → ③

  • 「事実と意見の区別」は、まず各選択肢を読み、事実と意見に分けます。本文内で根拠を確認するため、区別を間違えても大丈夫なのであまり時間をかけないようにしましょう。
    (注意!ここで言う"事実"とは、「誰が見ても客観的に正しいか間違っているかの判断が出来る」または「具体的な証拠に基づいて証明できる」記述を指します。)
SDR125 第2問 問4(事実と意見の区別)の解答実践

設問: One opinion the writer has of her student account is that [ 7 ].
(筆者が自分の学生用口座に対して持っている意見はどれか。)

【ステップ1:選択肢を区別する】
① her insurance claim took too long to process (保険金請求の処理に時間がかかりすぎた)意見
② the banking app is too complicated to use (銀行アプリが複雑すぎる)意見
③ the free gift was not very useful for her (無料ギフトは役に立たなかった)意見
④ the limit for the zero-interest loan is too low (無利子ローンの限度額が低すぎる)意見
※この設問では「too long(長すぎる)」「too low(低すぎる)」など、すべてが主観的評価を含む【意見】の選択肢になっています。そのため、本文中で筆者が実際に述べている感想を探します。
【ステップ2:本文の根拠箇所と照合】
(第5パラグラフより)
...although I wish the money had arrived faster and the procedure was simpler.
(お金がもっと早く到着して、手続きがもっと簡単だったらよかったのにと思う。)

💡 解説:筆者は保険金について「もっと早く到着してほしかった(=時間がかかりすぎた)」「手続きが簡単だったらよかった(=複雑だった)」という主観的な不満(意見)を述べています。これと完全に内容が合致する が正解となります。

⚠️ 例外:順番に解く特殊な大問(第4問・表現)

共通テストの中には、これまで説明した「A・Bの分類」などの戦略を一切必要とせず、先頭から順番に処理していくだけで良い大問が存在します。

■ 第4問(論理)のフロー

  • リード文すら読まず、タイトルから読み始めます。
  • 本文を読み進め、指定の箇所(下線部や挿入箇所等)で止まります。
  • 止まった箇所で右端のコメント(条件)を確認し、その場ですぐに該当する設問に解答します。これを最後まで繰り返すだけです。
SDR125 第4問 の実践例
[本文をタイトルから読み進める]
...many people find themselves unable to sleep well at night. (1) For instance, there are many things we can do...

[右端のコメントを確認]
(1) You have used the wrong connecting expression here. Please change it.

[該当する設問に解答する]
問1 Based on comment (1), which is the best expression to use instead? [ 15 ]

💡 (1)で止まったらすぐに問1を解き、再び本文に戻って続きを読み、(2)へ進みます。

■ 第6問(表現 ※現行の第8問)のフロー

※Step 1から順に解いていきます。

  • 【Step 1】 最初に5個のパッセージを全部読むのはNG! 問1や問2で指定されている人物の文のみを読み、解答します。
    (例:指定された2人のパッセージを読み、共通する意見を選択肢から選ぶ場合、両方のパッセージで根拠を特定します。)
SDR125 第6問 【Step 1】の実践例
問1 Both Authors B and E mention that [ 25 ].

💡 最初からA〜Eの全員分を読むのではなく、まずはAuthor BとAuthor Eの文章だけを読んで問1を解きます。

  • 【Step 2】 説明文は読まず「position」のみ確認します。
    同じ意見の人物を、「今読んだ3人」の中から1人特定し、もう1人を探すために残りの2つのパッセージを読んで特定します。その後、その2人に共通する意見(問4の該当箇所)を両方のパッセージから根拠を取って解答します。
SDR125 第6問 【Step 2】の実践例
Your position: The voting age should not be lowered to 16.
・ Authors [ 27 ] and [ 28 ] support your position.
・ The main argument of the two authors: [ 29 ].

💡 自分の立場(not be lowered:反対派)を確認。まずはすでに読んだA,B,Eの中から反対派を1人特定し、残る1人を探すためにC,Dを読みます。最後にその2人に共通する主張(問3の[29])を選びます。

  • 【Step 3】 説明文は一切読みません(何の話か・何をすべきかは既に明確なため)。
    まず「Source A」を読んで、その内容に合う選択肢を選びます。
    続くグラフ問題は、設問すら読む必要はありません。先の解答を終えたらすぐに選択肢を1から順に読み、グラフの形状に正確に一致する選択肢を選ぶだけです。短い本文(Source B)も読む必要はありません。万が一、複数の選択肢がグラフと一致する場合のみ本文を確認します。そこに必ず条件が記載されています。過去の本試・追試・模試では一度もありませんが...。
SDR125 第6問 【Step 3】の実践例
問5 For Reason 3... Based on Source B, which option best supports this statement? [ 31 ]
(※選択肢①〜④の英文が続く)

💡 設問文自体を読む必要はありません。Source Bのグラフ(Support Voting Rights...)を見て、その棒グラフの長さや傾向をそのまま事実として説明している選択肢を素早く見つけ出します。

共通テスト リスニング対策

大事なこと!

各大問ごとの解き方

  • ・ 第1問 A(2回読み):ナレーション中に選択肢に目を通し、場面状況を推測しながら、選択肢の違いを見つける。1回目で選択肢を絞り、2回目で解答する。
  • ・ 第1問 B(2回読み):ナレーション中にイラストに目を通し似ている状況のイラストを2つ選択する。1回目で選んだ2つの選択肢を検証、2回目で解答する。
  • ・ 第2問(2回読み):ナレーション中にイラストに目を通し似ている状況のイラストを2つ選択する。1回目で選んだ2つの選択肢を検証、2回目で解答する。
  • ・ 第3問(1回読み):ナレーション中に問1〜問6の各設問に目を通し、何を問われているのかを把握することに集中!選択肢を見るのは、聞いた後で良い。
  • ・ 第4問 A(1回読み):与えられた時間内(約60秒)で、図や表から問われる内容を推測し、問題音声を聞きながら解答を図や表に記入した後マークする。
  • ・ 第4問 B(1回読み):与えられた時間内(約60秒)で、図や表から問われる内容を推測し、問題音声を聞きながら解答を図や表に記入した後マークする。
  • ・ 第5問(1回読み):与えられた時間内(約60秒)で、ワークシートの内容を把握し、問題音声を聞きながらワークシートの空欄を埋めた後にマークする。
  • ・ 第6問 A(1回読み):与えられた時間内(約60秒)で、問題文を読み状況を把握するのみ。選択肢の英文は読めなくても大丈夫!
  • ・ 第6問 B(1回読み):与えられた時間内(約60秒)で、問題文を読み状況を把握し、音声を聞きながら賛成・反対を記入していく。図表はタイトルのみ目を通す。

センターリスニング過去問へのアクセス

下記のURLからセンターリスニングの過去問を練習できるサイトにアクセスできます。共通テストの形式とは異なりますが、共通テストリスニングの題材は限られているので、たくさん練習したい時はセンターの過去問に何度か挑戦してから共通テスト形式の練習をしましょう。実施例:毎日ESL LAB又はELLLO、土曜にセンターリスニング、日曜に共テタイプのリスニングを毎週実施する(1セクションのみでも良い)。

ただし、実戦形式の練習は、日々のESL lab 又は elllo での会話文を使用したトレーニング(5分)での努力の積み重ねが伴わないと、効果が出ないことを肝に銘じておきましょう。

🎧 過去問練習サイト:https://listening.tokyo/